ソニーのエレキ事業が19年ぶりに第4四半期黒字を確保、中計目標は達成できるか – @IT MONOist



ソニーは、2016年度(2017年3月期)決算と2017年度の業績見通しを説明。3カ年の中期経営計画の最終年度となる2017年度の連結業績は、売上高が前年度比5.2%増の8兆円、営業利益が同73.2%増の5000億円、税引前利益が同86.8%増の4700億円、当期純利益が同3.4倍の2550億円、ROE(株主資本利益率)は10%以上を見込む。

 ソニーは2017年4月28日、東京都内で会見を開き、2016年度(2017年3月期)決算と2017年度の業績見通しを説明した。3カ年の中期経営計画の最終年度となる2017年度の連結業績は、売上高が前年度比5.2%増の8兆円、営業利益が同73.2%増の5000億円、税引前利益が同86.8%増の4700億円、当期純利益が同3.4倍の2550億円、ROE(株主資本利益率)は10%以上を見込む。

ソニーの2017年度業績見通しと2016年度決算の概要
ソニーの2017年度業績見通しと2016年度決算の概要(クリックで拡大) 出典:ソニー

 2016年度の連結業績は、売上高が前年度比6.2%減の7兆6033億円、営業利益が同1.9%減の2887億円、税引前利益が同17.4%減の2516億円、当期純利益が同50.4%減の733億円となった。利益面では、映画分野で計上した営業権の減損約1100億円が大きく響いている。

2016年度のセグメント別業績
2016年度のセグメント別業績(クリックで拡大) 出典:ソニー

 約5000億円にのぼる売上高減のうち約3700億円を占めるのが、スマートフォンを中心とするモバイル・コミュニケーション(MC)分野によるものだ。販売地域の絞り込みと高付加価値モデルへの集中を進めたため、売上高が前年度比32.7%減の7591億円となった、デジタルカメラを中心とするイメージング・プロダクツ&ソリューション(IP&S)分野も、熊本自身の影響により売上高が同15.3%減の5796億円にとどまった。

MC分野の業績推移と見通し
MC分野の業績推移と見通し(クリックで拡大) 出典:ソニー

 ただし常態化していたMC分野の赤字は黒字に反転した。構造改革の進展と為替影響により、営業利益は前年度比で716億円改善し102億円を確保した。業績が急激に悪化していたイメージセンサーを中心とする半導体分野では、中国のモバイル機器メーカーへのイメージセンサー拡販を進める一方で、不調だったカメラモジュール事業の縮小と減損を行った。売上高は、熊本自身の影響があったものの同4.6%増の7731億円を確保。営業損益は、円高がマイナスに働く為替の影響、熊本地震の費用計上、イメージセンサーの評価損などもあって、同223億円減の78億円の損失となった。

ソニーの吉田憲一郎氏ソニーの吉田憲一郎氏

 2015〜2017年度の中期経営計画では、エレクトロニクス6分野(MC、ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)、IP&S、ホームエンターテインメント&サウンド(HE&S)、半導体、コンポーネント)の安定的な収益性確保を目指している。その中で、各分野の課題が顕在化するタイミングになっていたのが第4四半期の業績だ。

 「プレイステーション 3」が不振だったG&NS、テレビ市場が急減したHE&S、スマートフォン市場減速の煽りを受けたMC、“アップルショック”が直撃したイメージセンサー中心の半導体など、ある分野の業績が急激に悪化してそれに伴う損失を計上するといういたちごっこを繰り返しており、長らくエレクトロニクス6分野の合計で第4四半期の営業黒字を達成できていなかった。しかし、2016年度の第4四半期については「19年ぶりに営業黒字化を果たした。このことは、エレクトロニクス事業における取り組みが一定の成果を出せていることを示すものだ」(ソニー 代表執行役副社長 兼 CFO 吉田憲一郎氏)という。



2016年度第4四半期のセグメント別業績
2016年度第4四半期のセグメント別業績(クリックで拡大) 出典:ソニー


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