サムスンのAIアシスタント「Bixby」は早く一人前になる必要がある(ハンズオンレビュー)



 サムスンの「Bixby」は、「Galaxy S8」と「Galaxy S8+」(およびそれ以降のモデル)に搭載される新しいアシスタント機能だが、Appleの「Siri」とも、Googleの音声検索とも、「Amazon Alexa」とも、Microsoftの「Cortana」とも違うので、ユーザーは戸惑いそうだ。特に、S8モデルでは「Google Assistant」も生きているのだから。


 では、Bixbyとはいったい何なのだろう? 「Bixby Voice」「Bixby Home」「Bixby Vision」という3つのパーツで構成された1つのアプリと考えると分かりやすい。そして、このアプリはまだベータ版だということも覚えておくべきだ。実際、サムスンは米国時間4月21日にS8モデルが店頭に並ぶまでこのアプリを改良し、その後も続けると語った。私がGalaxy S8とS8+のハンズオンで試したBixbyは、最終版ほどには洗練されていないのだろう。

 Bixbyは、端末にプリインストールされないかもしれない──サムスンは、Bixbyの進捗について後で知らせると言った──が、ソフトウェアアップデートとして追加され、その後も段階的にアップデートしていく見込みだ。言い換えれば、Bixbyはスロースタートで、サムスンがサードパーティーのパートナーをサポートし新たなBixbyスキルを追加していくことで、便利になっていくのだろう。

 (Bixbyは今のところ完全に自社製品だ。サムスンは、将来的には2016年に買収したViv Labsの人工知能(AI)を統合すると語ったが、具体的な日程は不明だ)

 だが、今現在のBixbyはどんな感じなのか?

 詳細は後述するが、最初に言っておきたいのは、私の見たデモではうまくいったものと非常に不安定なものとがあったことだ。(例えばUberでの配車など、)事前に紹介されていたのにデモでは実演されなかった機能が多数あった。また、デモに参加した記者は誰も、Bixbyの音声命令を自分で試させてもらえなかった。

 Bixbyのような完成前のベータ版アプリでは若干の不安定さは予想できるので、サムスンのことも大目に見ようと思う。複雑で構成要素の多いアプリを問題なくまとめるには時間がかかるものだ。だが、ベータ版のデモはリスキーでもある。意欲的なプロジェクトを不完全なまま披露すると、期待できるアプリとして支持されるか、きらめきを見せられない場合は見捨てられてしまうかのいずれかだ。

 Bixbyはなぜ重要なのか。AIアシスタントがモバイル端末とスマートホームで大きく広がりを見せているからだ。Amazon、Google、Apple、Huawei、HTCがそれぞれに、ユーザーを自社のAIアシスタントに取り込もうとしている。サムスンはBixbyでこの競争に参加しなければならない。3パーツ構成のBixbyでの参入は意欲的ではあるが、ベータ版には幾つか問題があり、サムスンはそれをしっかり修正する必要がある。




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