掃除のプロが困る「最新エアコン」とは? 洗濯機は「縦型」のほうが掃除しやすい(日経トレンディネット)



 家電を徹底的に掃除し、すっきりした気分で新年度を迎えたいと考えている人もいるだろう。「エアコンや洗濯機の汚れはたまると人の肌に直接触れやすい。そのため、小さな子どもをもつ親が不安を抱き、依頼してくるケースが多い」(ハウスクリーニング大手「おそうじ本舗」を運営する長谷川興産 企画部の尾崎真次長)。

【関連画像】アルミフィンにはホコリがたまっていることが多く、お掃除機能付きのエアコンでも内部に汚れはたまる。写真は約3年間使用した例

 尾崎次長によると、家電クリーニングの需要はエアコン中心。おそうじ本舗では「エアコンだけを依頼する」という利用者が大多数なのだそうだ。考えてみるとエアコンの普及率は90%を超え、1家に3台あることも珍しくない。こんな家電はほかにないわけで、圧倒的にニーズが高いのも当然といえる。また5年ほど前から増えているのが、洗濯機のクリーニングの依頼。「そのころから洗濯槽を洗う洗剤のCMが流れるようになり、『洗濯槽は意外に汚れている』という認知が広まったのでは」(尾崎次長)。

 プロに頼めば安心、と思いがちだが、日本の家電は便利な機能が多く付いているぶん、どんどん複雑になっていて、プロでも分解掃除しにくくなってきているという。いったいどんなタイプが分解掃除しにくいのか、また汚れを蓄積させないために、日ごろからどのようなことに気を付けたらいいのか。家電クリーニングのプロにズバリ、聞いた。

プロも掃除に苦労するエアコンは「お掃除機能付き」

 「エアコンはフィルターを定期的に掃除していれば十分と考えている人も少なくない。だが、フィルターだけを掃除しても、吹き出し口にカビが発生していたり、内部のアルミフィン(熱交換器)部分にほこりがたまったりしている」(尾崎次長)。

 もともとエアコンは内部にカビが発生しやすい構造になっているため、「最低でも2年に1回、できれば1年に1回はプロにクリーニングしてもらうのが理想」(尾崎次長)。臭いがしてきたら吹き出し口にカビが発生しているサインかもしれないので、注意が必要だという。プロのクリーニングでは家庭ではなかなかできない本体の分解を行い、パーツごとに高圧洗浄機を使ってエアコン内部や吹き出し口を丸洗いする。

 だがそのプロでも掃除に苦労するのが「お掃除機能付きエアコン」だという。掃除機能付きだから何もしなくていい、と誤解している人が多いが、自動的に掃除されるのはフィルター部分のみ。アルミフィンや吹き出し口の汚れまで取ってくれるわけではない。しかも、お掃除機能が付いていることによって、内部の掃除が非常に難しくなるという。

「お掃除機能付きエアコンはアルミフィンの前に高性能のロボット掃除機が付いているようなもの。洗う部分だけでなく、“本気の分解作業”をしなければならず、プロでも掃除できるところは少ない」(尾崎次長)。全国に約1400店舗あるおそうじ本舗の場合は、家庭用エアコンの新機種が出るたびに掃除方法を全店で共有しているが、それでも分解には非常に気を使うという。

 それはプロでも苦労する“トラップの連続”だからだ。触れただけで折れる部品があったり、目に見えないほど小さなバネがあったり。配線も複雑で、結束バンドを切るような作業も出てくる。構造を完全に理解していない人がやると元に戻せないし、分解だけで30分以上かかるものもあるそうだ。そのため家電クリーニングのプロが自宅用にエアコンを購入する場合、わざわざ掃除機能の付いていないものを探して買うことが多いとのこと。

●“すぐに汚れるエアコン”、原因はキッチンの換気扇の汚れ!?

 また、エアコンをクリーニングしても、すぐに臭いがするようになるという声も少なくないという。いろいろな原因が考えられるが、その一つが、キッチンの換気扇の汚れだそうだ。どういうことなのか。

 「リビングとキッチンがつながっている場合、16~20畳内の空気をキッチンの換気扇とリビングのエアコンが取り合うことになる。換気扇が油で汚れると羽根が重くなり、吸引力が格段に弱くなる。「強」にしても「中」くらいの力しか出ないので、キッチンで発生する油で汚れた空気をエアコンが吸ってしまう。その結果、エアコン内部のアルミフィンが、油汚れで粘着テープのようにベタベタになっていることがある」(尾崎次長)。

 一般的にエアコンのカビ汚れを掃除すると、カビで汚れた黒い水が出る。だが油汚れだと、茶色い水になるのが特徴だという。対面式キッチンでこまめに掃除しても臭いがとれず、エアコンクリーニング時の水が茶色い場合、プロは「キッチンの換気扇の汚れ」を原因として疑ってみるそうだ。「換気扇の掃除をこまめにするとエアコンの臭いが少なくなることも多い」(尾崎次長)そうだ。

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