「ひかりTV」板東社長が仕掛ける“第4フェーズはスマホ”に注力した市場拡大 – CNET Japan



 映像配信サービス「ひかりTV」は、2018年でサービス開始から10周年を迎える。運営を担うNTTぷららは、黎明期からこの業界を支えるVODブランドを築きあげてきた一方、IP電話やインターネットサービスプロバイダ(ISP)事業を提供してきた経歴を持つ。

 時代のニーズを読み取り、業態を大きく変化させると同時に、10年続くブランドを育てる。代表取締役社長の板東浩二氏に、ショッピング、電子書籍、ゲームと新サービスをマルチに展開する今後のひかりTVサービスと、「第4フェーズに入った」という映像配信ビジネスのこれからについて聞いた。


NTTぷらら代表取締役社長の板東浩二氏

ISPサービスに加えて、映像配信を始めた理由

――ISP「ぷらら」から「ひかりTV」の開始まで、どんな経緯があったのでしょうか。

 NTTぷららのミッションは、新しい事業領域の開拓とマーケット拡大ですから、とにかく新しい事にチャレンジし続けなければいけません。その時々には大きな変革が必要で、将来を見据えながら事業を展開していくことが大事です。

 ISP事業は以前は看板サービスとして扱っていましたが、2000年頃を境にこれ以上の伸長は難しいのではと思い始めました。当時、事業自体は伸びていましたから、周りからは「なぜ、新しい事業を始めるんだ」という声もありましたが、今こそ新しい事業に乗り出す時と判断し、スタートしたのが映像配信サービスです。

――当時の映像配信ビジネスの状況というのは。

 ADSLが立ち上がったばかりのころ、ADSL回線を活用してPC向けに映像配信サービスを開始しましたが、画質も今のようにきれいではありませんでしたし、映像が止まってしまったりと配信自体もうまくいきませんでした。その時にブロードバンドのインフラが整備されてからやったほういいと思い、一旦はサービスを停止。その後2004年に「4th MEDIA」として再スタートしました。

 4th MEDIAは、月額利用料2300円で、約40チャンネルの多チャンネル放送と月2本まで見放題のSVOD作品が見られるサービス内容にしました。

 ビデオレンタル店を調査すると、当時1人あたりの月レンタル本数が約2本というデータがあり、そこから導き出したのですが、結果的にはあまり使われなかったんです。

 では何が見たいのか。どういうサービスだったら使いたいのかと突き詰めていった結果、多チャンネル視聴と定額制の料金体系はそのままにと見放題の作品を5000本まで増やしました。このサービス内容が人気になり、一気に映像配信のマーケットは広がったと思います。

――その時から多チャンネル放送と配信の2本立てだったんですね。

 ひかりTVでは、毎年お客様へのアンケート調査を実施していますが、加入のきっかけとして一番に上がってくるのが「多チャンネル放送が見たいから」です。放送は品質、規格、レギュレーションとテレビと同じものが求められるので、大変なことも多いですが、放送チャンネルをそろえることで、加入につながっていることは事実です。放送サービスとVODサービスを組み合わせることで、見方のバリエーションを広げられていると思います。

 放送サービスは、チャンネルは固定ですから、専門性の高いチャンネルを見られるというのは非常にわかりやすいポイントです。人気タイトルの配信が終わると退会されるお客様がいらっしゃることは事実ですが、多チャンネル放送があることで、固定ファンをつかみやすいという面もあります。




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